ミステリー量子 2012 4 8

書名 量子力学はミステリー
著者 山田 克哉  PHPサイエンス・ワールド新書

 この本を手にしたとき、
「いったい、量子力学のどこがミステリーなのか」と思いました。
 著者は、ロサンゼルス・ピアース大学物理学科教授で、
文科系の学生と問答することが多いので、
そこにミステリーが発生するらしいのです。
 「電子は、粒子であり、波でもある」
特に、おかしくもないし、普遍的で、ごく普通の考え方ですが、
ここに、文科系の学生が噛み付いてきたらしい。
その後、学生と妙な会話が続きます。
 私にとっても、ミステリーかもしれません。
これは、以前、何回か書きましたが、
「物質は特異な存在形式で、
エネルギー存在が普遍的な存在形式である」と考える私にとっては、
「普遍的な存在形式であるエネルギーが、
いったい、どうやって、特殊な存在形式である物質になったのか。
そこが知りたい。
 さらに、特殊な存在形式は、
常に普遍的な存在形式に戻ろうとするはずである。
それを押しとどめている法則や力もあるのではないか」というのが、
私のミステリーかもしれません。
 さて、この本から、引用しましょう。
「電子は波か?」という章からです。
図を引用できないので、わかりにくいかもしれません。
この本を買って、116ページと117ページを見てください。
以下は、引用です。
 最も画期的な実験は、日本の外村彰博士(とのむらあきら)による、
「二重スリットの実験」である。
(図では、電子銃、一個の電子、二重スリット、スクリーンが描かれています)
(途中を省略します)
 当時(1980年代)、日立製作所中央研究所で、
ホログラフィー電子顕微鏡の研究をしていた外村彰博士は、
電子バイプリズムを用いた二重スリット実験において、
史上初めて、スクリーン上に、
電子による明暗の縞模様(干渉縞とも言う)を描き出したのである。
(中略)
 外村博士による二重スリット電子線干渉縞の写真は、
学術誌に掲載され、世界中の物理学者を驚かせた。
 これは、物理学上、新しい発見ではなく、
理論的には、すでにわかっていたことだが、
二重スリットによる電子の実際の干渉現象は、
外村博士によって初めて実現されたのである。
 もはや電子の波動性は、
全く疑いのない事実として受け入れられている。
(以上、引用)
 物理学の発展に日本人が貢献できたことは、
大変、名誉なことです。
 これからも、外村博士のような科学者が、
次々と出現してくることを祈ります。
それが、技術立国の日本の未来となるのです。































































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